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2022/4/12
効率化にかかせないチャットボット構築(チャット構築∼運用を始める前に決めておきたい事:第2回)
ミライズは「もっとセンターのために何ができるか」を追求するために集まったコンサル集団です。
弊社にも多数問い合わせをいただき、また数々の事例を経験している"チャットサポートノウハウ"について解説していきます。
今回は、チャット構築∼運用を始める前に決めておきたい事:第2回として、効率化にかかせないチャットボット構築について考えていきたいと思います。
1.チャットボットとは
第1回の「
商材の相性を考える」にて解説したチャット自体の構築の難さ──。目的を明確にして構築をしなければ、単純なコスト増(問い合わせ件数増)に陥りかねません。
今回は
効率化の構築の一端を担う、チャットボットについて解説したいと思います。
チャット窓口をどこに設置するか、多くは自社のWebサイトに小窓が出るように設置、また昨今人気があるのが
LINEの利用です。
いずれもいきなり有人チャット対応を前面に出したりはしません。多くはまず、チャットボットが対応を行います。
チャットを構築する上で避けて通れないのが
チャットボットの導入です。
ミライズも多くのチャットに関する相談を受けてきましたが、ちょっと前までは猫も杓子もボットを入れたがる時代で、それと同時に失敗も多かったように思えます。
ボットは単純に無人回答をするだけではなく、
用意周到な作り込みによって様々な効果をもたらします。
2.ボットのメリット:シナリオ構築による大幅な問い合わせ削減
今年に入って、多くの企業がボットのシナリオを作りこむようになりました。
ボットを使うメリットはいくつかありますが、一番大きいと感じる効果はコールセンターで対応してきたもっとも多い質問、かつベテランであれば目をつぶっていても対応が出来る簡単なよくある質問をボット化することにより、
大幅な問い合わせ削減へつなげることができる点です。
当たり前に思えますが案外できていない企業もあります。
実はこの手法はコールのみだった時代でもIVR+メール+ワンタイムパスと、マイページ等を駆使して導入されているセンターもあり、無人でも対応できる仕組みです。
ボットはもっと簡単によくある問い合わせを対処できるツールです。
うちの場合はそんな簡単ではなく、ヒアリングも必要だと仰る企業も多くあります。
条件はシンプルであればあるほど、楽にボットを組むことができますが、ある程度の条件であればシナリオを使ってボットを動かす手法もあるのです。
それは、「解約したい」と書いた場合、解約に該当するシナリオを3択等の選択型で表示し、さらにどんどん選び
階層を深くしていく、というものです。
この手法はまず、シナリオの作り込みが必要になります。
コールセンターでの問い合わせを分析し、多い順に体系立ててシナリオ化していけばそんなに難しいものではありませんが、それなりに作り込みには時間もかかるし、今後のメンテナンスも非常に手間がかかってしまいます。特にメンテナンスですが、シナリオで質問が該当しない場合には、最終的に有人チャットへつなげるという手法を取るのが一般的であり、その場合、質問内容からどのようにシナリオに入れ込むか、また複雑であればチャットではなく電話対応への誘導等も視野に入れ、メンテナンスという再設計に近い業務が発生します。
これには相当時間も手間もかかり、また時々やればよいというものでもない為、専任を置く方が賢明です。
今後、有人チャットのオペレーション構築についても触れていきますが、人員の採用・育成、評価等も非常に難しい為、
ボットと有人とでチャットというのは非常に手間がかかるものであるとご理解いただけると思います。
3.ボットはキャラクター設定でもある
ボットを構築していくときにFAQのようなシナリオを作成する際、ボットのキャラクター設定や、そのキャラに対して質問されてくるだろう、キャラの性格のような部分への回答作成をすっかり失念して開始してしまうことがあります。
コールセンターでもたまに聞かれるような社長の名前はとか、所在地等、本来の質問とは関係のないことではあるが、ボットを社員だと仮定するなら答えられないといけない挨拶、お礼なども
キャラクターにあわせて考え、ボットの回答に入れ込んでおく必要があります。
ボットを作成する際にFAQの用意はあれど、こんにちはに対する回答を元から所持している企業はいません。ここはまっさらから作る事がほとんどです。
4.ボットの回答精度をあげておく
すべての素材が用意できたら、あとは実際社内でテスト稼働させて、様々な質問を入れてもらい、どの程度の回答率があるのかを調べ、どのような質問が来ているか、答えられていないものを抽出して、作りこんでいくとうのを繰り返していきます。
これでお客様に出す前に回答の精度が上がっていることになります。
実装後はお客様からの質問にどう答えられていないかログを解析し、都度追加や修正を加えていく──。少なくともこの作業は毎日半年間は継続していく必要があります。それを
怠ると簡単に回答率が下がっていってしまうのです。
実際は、どこにボットを設置するか、ターゲットはどのサービス利用者か、年齢層等による質問の偏り等も考慮してシナリオを作っていくのため、相当難しい事が予測されます。
思っていた結果と違うこともあり、頭を悩ませる事もあると思いますが、チャット構築は様々な意見を考慮し、トライアンドエラーを繰り返して作りこむという側面もあるのです。
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