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2019/04/01
商材の相性を考える(チャット構築∼運用を始める前に決めておきたい事:第1回)
ミライズは「もっとセンターのために何ができるか」を追求するために集まったコンサル集団です。
弊社にも多数問い合わせをいただき、また数々の事例を経験している"チャットサポートノウハウ"について解説していきます。
今回は、チャット構築∼運用を始める前に決めておきたい事:第1回として、商材の相性について考えていきたいと思います。
つい2∼3年前まではここまで増えると思っていなかったチャットサポートの構築コンサル依頼──。
ミライズでは今年に入って、チャットサポート構築支援のご依頼が全体の半数を上回る結果となりました。
元々会社の中でも存在していた電話応対を大きく、効率化したものがコールセンターならばチャットというのはどこからの派生なのか、新しい文化への対応が出来ない(経験がないだけではなく、想像自体が難しい)と感じるのは電話対応の比にならないと思われます。
ミライズではそんな企業様をサポートし、
より良いチャットセンターの構築支援を行ってきました。
その基本的なノウハウを解説し、皆様が今後チャットセンター構築を行う際の参考として頂きたいと思います。
1.目的を明確にする
様々な企業様とお話をする中でよく「当社もチャットサポートを始めたんですよ!」という台詞を聞くようになりました。果たしてそのセンターは成果を出せているのか──。すぐに疑問がわきます。
現状の課題を教えてくれる企業様も多くあるし、また言葉の端々から恐らくうまくいっていないだろうと予測させられる企業様もあります。上手に回し、効率化できたセンターは非常に少ないのです。
商品がある限りサポートをする必要があって、電話対応というのは生まれてきたと思いますが、チャットはそれを分散したり軽減したり、効率化する為に取り組む企業が多いです。
でもそれは下手をすると逆の行為になりかねません。チャットというツールは電話と違って「ちょっと聞いてみようかな」と気軽に問い合わせを行うことができるツールです。
その為普段電話をしてこないような層(特に若年層を中心として)からの問い合わせが単純に上に乗るイメージとなり、問い合わせ件数だけみると
増加する可能性が高いのです。
また、WEB上を調べればわかるような質問をチャットで質問してくるようなお客様も増えます。チャットセンターの構築の第一歩、それはどこをチャットでカバーするべきか、細かな設計にこそあると考えています。
電話対応と全く同じ業務範囲で実施したい──。その気持ちはとてもわかりますが、そのパターンで成功している企業は非常に少ないと感じます。
まずは、自社の対応範囲、内容を整理し、以下3種類に選別します。
- ・チャット対応でもできる部分
- ・チャット対応の方が合っている部分
- ・チャット対応だとわかりにくいと思う部分
また入口を大きく広く持ってしまうと何でもかんでも問い合わせが来てしまう為、絞って構築していく必要があります。その絞る仕組みの一つにボットが存在しています。
まずは企業として何をしたいかをしっかりと定義し、それを達成する為の
チャット業務の構築をお勧めします。
2.商材の相性を考える
目的が決まったら、次は
商材の相性を考える必要があります。
社内でも様々な商品を扱っていて、かつサポート(主に使い方の説明や、クレーム対応、トラシュー等)部門や、セールス(電話の場合はアウトバウンドテレマ等が該当する)部門等が存在し、それぞれに電話の部隊(社内もしくはアウトソース)がある事が多く、どこを切り出してチャット化していくかも考えなければならない一つです。
項番1で話をした目的と似た部分はありますが、問い合わせを減らすためチャットにするのか、その問い合わせはどの商材の問い合わせなのか、それはチャットで問い合わせてもらえそうなのか(サービス利用者、商品購入者の年代、またチャットで問い合わせやすい事柄なのか)を考えておく必要があります。
また逆にWEB上でお客様を増やしていきたいのであれば
積極的にチャットを利用してもらえる仕組みも考えていく必要があります。
どんなページでどんな商品を見ている人がターゲットなのか、どんな質問をしてもらえれば購入率UPにつながるのか、これはまさに
アウトテレマのリストセグメントやトークスクリプトそのものなのです。
3.チャットの構成を考える
次に大まかにどのような構成にするかを考えていきます。
入口はLINEなのか、自社WEBページなのか、通販系であればお店のTOPページなのか、といったところです。もちろん複数作成しても構わないのですが、最初の段階では絞ったほうが
課題も見つけやすいと感じます。
また、ボットを利用する場合には、どこまでをどのようなボットで回答し、どのパターンで有人へつなぎこみを行うか、等も十分に考慮しなければなりません。LINEを使う場合にはメニューも作成できる為、顧客に楽しさ(ゲームやスタンプ)も提供したいのか、顧客離れを防ぐためにちょこちょこLINEを見に来てほしいのか、細かく定義していくと道が多すぎて相当迷う事が想定されます。
WEBページでのボットの場合は
FAQの大切さがキーとなります。LINEに比べ、少し長い文章も読みやすい為、シナリオ(選択肢を選ぶと、さらに選択肢が出て回答に近づく仕組み)も細かく作りこんでも良いのではないでしょうか。
4.全体的なコンセプト決め
圧倒的に多いと感じるのは、
チャット回答者がキャラクターだということです。名前や性格まで決まっているキャラもいれば、チャットの枠の中で回答するアイコンだけが設定されている企業もあります。
アイコンだけだったとしても女の子の絵柄なのか、ロボットの絵柄なのかによって顧客が感じる印象は全く違ってきます。
企業側ももちろんそれを考慮して作成していると思われます。ただ設定してしまうと、
全体的なコンセプトはしっかり合わせていかなければなりません。それは有人対応のチャットサポートにおいても同様で、口調やスタンス、イメージ通りの対応が求められるのです。
元々の企業イメージそのものであればそんなに苦労はしないと思いますが、最初の設計時には
非常に気を遣う部分なのです。
5.チャットセンターの難しさ
ここまでくると大まかな自社のチャットセンターがどういったものか、ほぼ固まってくるのではないでしょうか。──しかし本当に大変なのはここから、現場を作っていく点にあります。
チャットセンターという現場はいまだ経験者というものが少なく、また正解が出来上がっていない現場でもあります。
試行錯誤は必須です。それでも現在弊社でもっているノウハウを頼りに現場作りのヒントとなる解説を次回以降お話していきたいと思います。
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