CATEGORY:コラム
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業務改善常駐型コンサルティング埋没課題共同化表出化連結化内面化情報の評価・分析パーソナライゼーション
2018/03/15
コールセンター業務改善は現場に行け!(後編)
20社以上の事例の中から、もっとも分かりやすい"常駐型コンサルティング"の中身を、事例をもとに解説いたします。
今回は、前回ご紹介した「コールセンター業務改善は現場に行け!」の後編をお送りいたします!
コールセンターの現場には、改善の答えと改善の妨げになる課題が眠っています。前回は、ヒトの課題にフォーカスして、解決事例を紹介しました。
後編では、『見落としがちなプロセスや埋没ナレッジの課題』『現場での取り組みが続かない企画・運用の定着課題』に関して、
・なぜ課題が生まれるのか?(Why?)
・どのような現場介入によって課題を解決したのか?(How?)
を整理しつつ、弊社の現場最前線のコンサルティング事例を紹介したいと思います。
2.プロセスやナレッジの埋没課題
コールセンターのナレッジやプロセスはなぜ埋没してしまうのか?
情報技術やナレッジシステムの進化によって、ある程度プロセスの効率化が進んだものの、真の課題解決には至っていないと感じています。
業務改善コンサルティング時に直面したナレッジの埋没課題は、大きく3つあります。
(1)システムやツールを用意するも、スタッフから肝心な情報が蓄積されないケース、
(2)何でもかんでも蓄積・配信され、情報洪水になるというケース、そして最後に
(3)蓄積は進むもののソースが分散され活用されていないケースです。
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コールセンターのナレッジマネジメントを実現するには、まずはボトルネックを正しく理解する必要があります。
ナレッジマネジメントの実行主体は、あくまでコミュニケーターやスーパーバイザーをはじめとした、コールセンターに務めるスタッフです。
企業経営に比べコールセンターは比較的小さな規模ですし、現場を歩いて話を聞けば、その課題はすぐに見つかります((3)はコールセンター拠点が複数にまたがる場合もあり、その限りではありません)。
正しくボトルネックを理解するためには、ナレッジマネジメントのフレームワークを理解しておく必要があります。
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共同化(Socialization)
共同化とは、先輩から後輩へ、スーパーバイザーからコミュニケーターへ、コミュニケーターからコミュニケーターへ、言葉ではなく、共有される経験を通して受け継がれるプロセス(OJT など)のことです。ノウハウやコツは言語化されていない特徴があるので、こうした知識を"暗黙知"と呼びます。
表出化(Externalization)
コールセンターの中で、ある知識が言葉やマニュアルやFAQ、ルールとして共有されることです。表出化された知識を"形式知"と呼びます。
連結化(Combination)
コールセンターの中で共有されバラバラだった形式知と形式知を結び付けて整理し、体系化すること(主に情報技術やシステムの進歩で解決が促進された箇所)です。
内面化(Internalization)
体系化された知識を共有することで、コミュニケーターに新しい経験が得られノウハウやコツが、新たに個人の内面に積みあがることです。
さて、フレームワークを理解したら、まずは現場を歩き回って色々な人と話してみましょう。
ナレッジマネジメントを実現できていない多くのコールセンターは、スタッフと話すうちに特徴的な状況が見えてきます。
実行の主体であるスタッフの意識改革が進んでいなく、届ける仕組みに問題があり情報過多になっているアクセスしづらいナレッジとなっています。
そしていずれの課題も気づかないうちに、蓄積→活用→蓄積のプロセスで問題が生じ、ナレッジは埋もれていってしまうのです。
それぞれ以下のアプローチで解決しました。
「ナレッジマネジメントとそのメリットについて、全スタッフに共有し、活発にアイディアを交換する場を提供する」
コールセンターではワークグループを作ることは中々難しいですが、ほんの少しの時間でも構いません。
それでも、効果が出ない場合は、ナレッジ提供にインセンティブを出します。
蓄積された情報の評価・分析ができる仕組みを作ります。
また、スタッフのシフト環境に合わせて配信する方法を検討します(パーソナライゼーション)。
「ナレッジデータの統合や棚卸しを実施する」
陳腐になった情報をメンテナンスし、アクセスしやすい仕組みを作ります。
また、改善推進には、人の組み合わせも大切です。
現場を歩き回る過程で、暗黙知を形式知にすることが得意なスタッフ(人懐っこくて優しく、いろいろな情報を話してくれるスタッフが良い)とノウハウはあるが暗黙知を溜め込むスタッフ(一匹オオカミタイプ)を分けておき、コミュニケーション動線を整理するなどの工夫をすることで、状況は一気に改善します。
ぜひ試してみて欲しいです!
3.企画・運用の定着課題
なぜ改善企画や運用は定着しないのか?定着に時間がかかるのか?システムは使われなくなってしまうのか?
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現場とは、Real(主客分離の現実)ではなくActual(身を持って経験している現実)です。
現在進行であるからこそ、今ここで示す必要があります。
経営企画が素晴らしい企画を考えようが、コンサルタントが業務整理をしようが、革新的なシステムを導入しようが、実際に実行する現場(コールセンター)の主体はスタッフです。だからこそ、コールセンターではやってみせる必要があります。
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コールセンターの改善を進めるには、とにかく現場に行け!デスクの前で思案する前に、丁寧な資料を作る前に、関係者からヒアリングする前に、是非現場に出向いて、どっぷり浸かって、もみくちゃにされた方がいいです!
コールセンターの業務改善は現場にこそ答えがあります。
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